ウールについて
当店で取り扱っております、カーペットやラグの素材について紹介します。
素材や材質はいろいろありますが、今回はその中の「ウール」について説明します。
ウールのカーペットは夏涼しくて冬暖かい。
なぜ夏涼しくて冬暖かいのか、年中使えるその理由をずばりお答えします。
ウールは、糸そのものの中にたくさんの空気を含んでます。その空気が外部の冷たい空気を遮断してくれるために冬暖かいのです。これは空気の熱伝導率がたいへん低いために起こる現象です。
今の発想と逆に、夏涼しいのはおわかりいただけるとおもいますが、ウールには湿度を調整する機能があります。
多量の空気を含む為に、その中に湿度を取り込んだり放出したり適度に調節します。いわゆる「気化熱」が発生するのです。簡単にいうと湿度を放出する際に、カーペットの熱を外に逃がすのです。このため夏涼しくなります。尚、冬場は空気が乾燥しているためあまり放出しません。
ウールの吸湿性はじめじめしないのか?
では先ほどの湿度を取り込むことについて、詳しく説明します。
湿度を取り込む、いわゆる吸湿性は、他のどの素材よりも群を抜いてトップです。
そうなると、じめじめやべとべとしないのかとか気になりますよね。
そこがウールのすごいところです。ウールのもつ特殊な繊維構造は、外側は水をはじく撥水加工のような効果を発揮する反面、内部は空気中の水分を取り込むようになっています。このため表面にべとつき感はありません。
ウールは空気清浄機?
ウールは、消臭カーペットにあるような有害物質を吸着する機能を持っています。
有害物質とは、今問題となっているホルムアルデヒドです。
これを吸着して分解し、安全な物質に変えて更には再放出しません。すばらしい機能です。
ふわふわのウール
ソフトなイメージの通り、柔らかく弾力に富みます。
ゆっくり引き伸ばすと30%ほども伸びるというウールは、時間を置くとまた戻るという復元力もかねそろえています。
あくまで素材としての話で、ラグやカーペットを引き伸ばす人はいないと思いますが。
そして、そのためにしわになりにくいです。
燃えにくい素材であること。
消防服にも採用された経歴があるほどの素材です。
じゅうたんに多い化学繊維の多くは、火をつけると最後まで燃えます。
しかしウールは、火をつけて火を離すと燃え止みます。
つまり、燃えにくいのです。このためラグやカーペット、カーテンや布団など幅広く使われています。
汚れにくいのもウールです。
撥水の機能を先ほど紹介しましたが、その性質により汚れにくいです。
また、湿度を保ったりする事から、静電気によるほこりを寄せ付けたりという事が他の繊維よりも少ない為汚れにくいといえるでしょう。
汚れたりこぼしたりは、すぐに対応。
撥水の機能や汚れにくい事を紹介しましたが、もし何かをこぼしたり汚したりしたら、放置しないですぐに対応しましょう。
油溶性のものは、乾いた布で摘み取りましょう。水溶性のものは、乾いた布をしいてうえから固く絞った雑巾などでたたいて移すようにしてとります。